突然ですが皆さん、「中華料理」の定義をご存知でしょうか？

想像するだけでよだれのしたたるラーメンや焼き餃子は中華料理の代表格ですね。
中華料理屋さん、特に町中華屋さんに並ぶことも多く中国に由来する食べ物のように思われます。

しかし実は、広く一般的に食べられている焼き餃子は日本でよく食べられており、ラーメンは日本で生まれた料理とも言われています。

中華料理とは、中国王朝料理を日本人の口に合うようにアレンジした中国風の料理を指します。いわば中華料理とは、和食という大分類のうちの1つのカテゴリーだったのです。

人口10万人あたりの町中華店舗数で、全国4位を誇る山梨県。
県内には中華料理をたのしむことができる食堂が軒を連ねています。

都留市も例に漏れず市内にはたくさんの地域に根差した町中華さんが並びます。

今回は、そんな町中華にフォーカスを当て都留市民が推す、皆さんに自慢したいこだわりの詰まったお店(※)を4店舗ピックアップして紹介します。

※2024年5月に都留市民を対象にしたアンケート結果をもとに、4店舗をピックアップしています。

①八起飯店

八起飯店は国道139号線沿い、都留市法能に位置し、地域の皆様に愛され創業50年ほどたつお店です。
店主は、高校を卒業後、就職しますが脱サラを決意。そして八起飯店を立ち上げることになります。創業以来、市民の方に安く美味しいものを提供することを一心に、お客さんを大事にすることを続けてきたと言います。

店主イチオシのメニューは唐揚げ。
毎日の仕入れごとに異なるお肉の状態を見極め、その日そのお肉が一番美味しく食べられるように仕込みを行います。
提供時にはカラっと揚げた唐揚げに、最後に秘伝のタレを絡める。
しっとりジューシーなこだわりの詰まったからあげは至極の一品です。

八起飯店ならではの焼肉定食もオススメです。

七輪や網で食べる焼き肉ではなく、肉を揚げ、仕上げに中華鍋を使う焼肉定食はその名前と見た目のギャップに思わず「ん？」となってしまいます。

しかし、食べてみると唐揚げ定食同様、頬が落ちること間違いなし。
こちらも、店主の他のお店では提供していないようなメニューを提供し続けたい、という思いのこもった一品となっています。

店名の由来は、店主自身が数々の人生経験を経て「七転び八起き」から「八起」をとったと言います。「七転び八起き」してきた結果の逸品をぜひご賞味下さい。

②ファミリー食堂宝来

ファミリー食堂宝来は、都留市大幡に位置します。
2代目の店主によってその歴史が繋がれている、創業44年目を迎えるお店。

地元の方に愛されるような店作りを、お客さんにとって楽しいと思える場所作りを心がけて店内や接客には様々な店主の工夫があります。

特に、店主はお客さんとのコミュニケーションを重要視しており、どれだけ忙しくても、お客さんの机に顔を出しては必ず話しかけると言います。

店主イチオシのメニューは、チャーハンセット。
とりがらベースのラーメンに、チャーハンが付いたセットメニューです。
そのシンプルで素朴な味にはどこかなつかしさを感じる一品です。

他にも、ラーメンと、カレーや煮カツがセットになったメニューをはじめたくさんのメニューがならびます。

どのメニューをとってもそれぞれにファンがいると店主は言います。

 

 

それぞれのメニューには、値段以上の分量がありお腹一杯食べられるようになっています。
筆者はラーメンと煮カツのセットの他に、餃子を注文。

もちもちの皮にてづくりの餡が包まれた焼き餃子にはお箸がとまりませんでした。
これぞ町中華の餃子。

そんな味良しな宝来ですが、他にも目を引いたのはメニューの種類の豊富さとその値段の安さ。

物価高が叫ばれる昨今、明らかに赤字覚悟な値段設定にも見える価格に、店主は、地元への恩返しだと話します。地元を愛し、地元に愛されるお店ならではの思いを感じるシーンです。

地元をはじめ地域外からも来るお客さんや、お店に関わる人やモノを「宝」だといい、来てもらったからには最高におもてなしをして満足してもらいたい。そう語る店主は、自身の看板である「宝来」の名に誇りを持ち今日も、お客さんにとって嬉しい、楽しい時間と、美味しい食堂の味を提供します。

③来入華

都留から道志村へ抜ける通りの入口、都留市小野に来入華はあります。

都留市中央育ちの店主が、自らお店を開店したいという思いからのれんを出してから30年ほど経ちます。

そんなマスターは地元の方を中心に、安く、そして早くラーメンを提供したいと、丁寧にかつ素早く今日も湯を切ります。

国産の鶏をはじめ醤油ベースのスープが売りのラーメン。

店主のオススメは、熱々の餡かけに具沢山の広東麺です。
沢山の具材が入っているので旨味たっぷり、餡が中華麺に絡まりたまらない美味しさです。

来入華の人気メニュー、唐揚げをセットでどうぞ。こちらも店主が丹精込めて仕込んだ一品です。

 

 

都留市はリーズナブルな食堂が多い中、来入華ではなんと30年もの間値上げをしてこなかったと言います。
しかも値段はラーメン一杯470円。
このご時世、500円でおつりが返ってくるラーメンは他には知りません。

一方で、素材にはこだわり、店主が「これだ」と思う食材以外は使用しません。
すべての商品を提供前には味見し、何か違和感や美味しくないと思うものは一切提供しない。

営業時間は、11時から20時まで通し営業。一貫してお客さんのことを思ったお店作りをします。
それが来入華のスタイルなのです。

 

 

 

普段は地元の方、会社員の方などで賑わいます。最近は、色々な学生さんも来るのだとか。来てもらう方のみならず、出前にも対応しています。
お店でもご家庭でも店主のこだわりがこもった一杯をどうぞ召し上がれ。

 

来入華
住所：〒402-0024 山梨県都留市小野338-1
電話番号：0554-45-5550
営業時間：11時00分〜20時00分
定休日：なし
支払方法：現金、PayPay

④麺食酒房 松鶴

かつて都留文科大学の下宿先としてにぎわった谷村町エリアの商店街。
谷村町駅から徒歩6分のところにある松鶴は今日もにぎわっています。
平日休日問わず、地域の方や都留文科大学の学生たちでランチ時は満席です。

お父さんがのれんを出してから55年、今のお店は2代目店主が切り盛りして18年経ちます。
お客様から「おいしかった、お腹いっぱい」だと言ってもらうことをめがけて心を込めて料理を提供する、そんな町中華です。

「松鶴といえば、朝鮮焼定食です」そう店主はおっしゃいます。

醤油ベースに、辛味の効いた秘伝のタレをかけて召し上がります。このタレは、店主のお母さんにあたる1代目の奥さんが今も手仕込みで作っています。
タレをかけて食べてもよし。タレをつけて食べてもよし。
それぞれの食べ方で味に変化があり、どちらの食べ方でもご飯が進みます。

松鶴鉄板のメニューの他に、店主は鶏のチーズチリソースもオススメだと言います。大きな唐揚げに、チーズとチリソースをかけたシンプルかつ豪快な一品。お腹を空かせた職人さんや大学生にも大人気のメニューです。

そんな松鶴の味をもとめて週2,3日通うお客さんも多くいるとか。
常連さんがいらっしゃることが嬉しいと店主は話しました。
すこし来ない日があると、心配になる位お客様のことを思いながらお店をされているそんな店主さんでした。

お店では、店舗営業の他に出前での注文を受け付けています。
バイトの学生さんが今日もバイクを走らせて出来立てをご自宅までお届けにあがります。

どのメニューもボリューミーで、これぞ町中華と思わせるたたずまいの松鶴。
お店で食べるも、お家で食べるもよしな逸品をぜひ召し上がってみてくださいね。

以上、都留市民が推す、皆さんに自慢したいこだわりの詰まったお店を4店舗紹介いたしました！まだまだ、他にも魅力のつまったお店や町中華が都留市にはあります。

市民のみなさんは今度のお昼時に、観光客のみなさんは都留市へお越しの際にぜひ、市内の飲食店に立ち寄ってみてくださいね。